鎮静剤使用における注意点

鎮静剤は、検査をなるべく苦痛なく受けるために使用される注射剤で、痛み止めの作用や眠くなる作用があります。以下に鎮静剤のリスクと効果、個人差について詳しく説明します。

〇鎮静剤のメリット

  1. 1. 苦痛軽減: 鎮静剤を使用することで、お腹がはる感じや腹痛などの苦痛を軽減できます。
  2. 2. 嘔吐反射軽減: 胃カメラ検査時に感じる「オエッ、オエッ」という嘔吐反射を軽減できます。
  3. 3. 検査中の苦痛軽減: 検査中の患者さんの苦痛が少ないため、内視鏡医が検査に集中でき、病変の見逃しが少なくなります。

〇鎮静剤のデメリット

  1. 1. 休息時間の必要: 検査後30分〜数時間程度の休息が必要であり、すぐに帰宅できません。
  2. 2. 運転制限: 検査同日は、車、バイク、自転車の運転ができません。
  3. 3. 副作用: 検査後、鎮静剤の副作用で吐き気や頭痛が起こることがあります。


鎮静剤の効き具合は個人差があり、同じ量でも体調や感受性によって異なります。
特に効きすぎる場合は血圧低下や呼吸抑制など命に関わる危険性があるため、薬剤量を必要以上に増やすことについては、慎重に判断する必要があります。

 (鎮静剤の通常量で効果が不十分な場合は、鎮静剤の増量ではなく、鎮痛剤(痛み止め)の併用が推奨されています。)

また、高齢者の方や体格の小さい方は鎮静剤投与自体がハイリスクのため、鎮静剤をご使用戴けない場合があります。



鎮静剤を用いる場合、身体介助の必要な方は付き添いが必要となります。



※急性閉塞隅角緑内障、重症筋無力症の患者さんには鎮静剤は使用できないため、必ず教えて下さいますようお願い致します。

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