肛門内科では、主に「おしりのトラブル」として知られる肛門疾患の診療を行っております。
症状:下着の汚れ、便失禁、血便、下血、肛門周囲の皮膚炎、痛み、腫れ、かゆみ、違和感、いぼ痔、切れ痔、しこり、肛門脱出(脱肛)など
当院では、平日午後(月~金)に肛門内科の診療を行っております。
診察は図のような体位で肛門鏡を用いて、肛門周囲と肛門、直腸粘膜を詳しく調べます。
必要に応じて、大腸カメラによる追加検査を実施し、より詳細に調査いたします。
診察はカーテンで仕切られた診察台で行い、スタッフがサポートします。,
おしりのトラブルとなると恥ずかしくて中々相談できない方もおられるかと思います。
当院では主訴や受診理由などが他の患者さんにわからないよう、最大限の配慮を心掛けます。
心配な点や不安なことがあれば、是非ともお気軽にご相談ください。
内痔核は肛門の内側(腸側)にできる痔です。静脈の拡張や周囲のクッションとなる組織の膨隆が原因となり、進行すると排便時に肛門から脱出し、痛みや出血を伴うことがあります。
治療法
炎症を抑え、刺激を避け、サイズを小さく保つことが重要です。コントロールが難しい場合は、注射の治療や外科的治療が必要となります。手術の場合は手術可能な施設に紹介いたします。
外痔核は肛門の外側(皮膚側)にできる痔で、痛みを伴います。血流障害による血栓が原因で、血豆のような状態になります。
治療法
通常、血流障害が落ち着くと症状は改善しますが、痛みが持続する場合は、血栓を取り出す処置を行います。
裂肛は、便が肛門を通過する際に肛門が裂けて痛みや出血を引き起こす症状です。便が固いことや下痢を繰り返すことが原因で、肛門に負担がかかり裂肛を引き起こすことがあります。
治療法
便秘が原因の場合、便秘を適切にコントロールすることが肝心です。裂肛が繰り返すと、肛門狭窄や変形の原因となり、外科的処置が必要になることがあります。
肛門周囲に感染が起こり、膿がたまることで発赤や腫脹が見られます。排便時や安静時に痛みを感じます。感染の原因はさまざまで、腸管と交通がある場合には繰り返すことがあります。
治療法
初期であれば薬剤治療で改善することもありますが、基本的には局所麻酔下での切開・排膿が必要です。切開後は定期的に洗浄やガーゼ交換を行います。
痔瘻は直腸と皮膚の間に膿が通るトンネルができることで発生します。肛門周囲膿瘍が原因となることが多く、トンネルを通じて膿や消化液が漏れ、下着が汚れます。また、長期間にわたる痔瘻は、まれに癌化することもあります。炎症性腸疾患(クローン病など)との関連もあり、検査が重要です。
治療法
基本的には手術が必要であり、手術が可能な病院に迅速に紹介いたします。
直腸脱は肛門周囲の筋力が低下することで、排便時に直腸が反転して肛門から出てくる状態です。腸が出てくるため、肛門が閉まらず、違和感や出血、便失禁を引き起こします。骨盤底の筋力低下によるもので、高齢女性に多く見られます。
治療法
基本的には手術が必要となるため、手術可能な病院に紹介いたします。
医師紹介
荻野 (真) 医師
経歴: 2010年卒業, 2019年大学院卒業/医学博士取得
資格:
「急性期病院で10年以上消化器疾患(内科・外科)に携わってきた経験を生かし、患者さんに寄り添った診療を心掛けています。」